中国の GDP は6年前にすでに日本を抜いていた?
民族や宗教問題にはあまり触れたくはないのですが、あまりに驚きの内容だったので記事にしました。
興味を持つきっかけとなったのは “池上彰の世界を見に行く” という TV 番組でした。
個人で調べた内容とあわせて紹介します。
中国の隠れた収入を GDP に加算すると、日本の GDP を6年前に抜いていたのではないかという内容です。
そのカラクリは “灰色収入” という聞き慣れない収入源にあるようです。
中国の5種類の収入
- 白色収入: 給与や福利などの合法的で公開できる収入
- 灰色収入: 黒色収入と白色収入の間に位置する透明で合法的 !? な収入
- 黒色収入: 窃盗や詐欺、麻薬販売などの違法的な収入
- 血色収入: 他人の命を犠牲にしたり、鮮血を絞り取ったりなどして得た収入
- 金色収入: 金や株式、先物取引でなどで得た収入
想像以上に裕福なのは “灰色収入” のある限られた人たちだけです。
具体的に “灰色収入” とは、タバコやお酒などのワイロ、近年ではプリペイドカード!などをお金に換金したものです。
そうした結果、中国では格差社会の深刻さを象徴する事件が多発し、民衆の怒りが爆発しデモが起きています。
そのデモが起きることを中国当局は懸念し、インターネットなどの情報操作 (規制) を行っているようです。
格差問題を解決するには、全体収入のうち “白色収入” の比率を高めないといけないということなのです。
中国の2種類の戸籍
- 都市戸籍: 住宅, 医療, 年金, 食糧など、生活物資の配給などの特典を受けられる
- 農民戸籍: 住宅, 医療, 年金, 食糧など、生活物資の配給などの特典を受けられない
そのために、こんなことが…
国が食糧不足に陥った際に、“都市戸籍” は、食糧の配給を受ける権利があるが、“農民戸籍” は「農地があるから」という理由で、食糧は基本的に自分で確保しなければならない。
そのため、都市に食糧を上納した農村では、大量の餓死者が出るというような状況があったそうです。
番組内で強調していたのは、教育の面でも差別があり “農民戸籍” の人たちには、夢を見ることができないような現状があるということでした。
意を決して、私が一緒に仕事をしている、中国人の方に、2種類の戸籍について聞いてみました。
そうするとすぐに「しょうがない!」と答えが返ってきました。
とても頭が良く柔軟で、日本人と間違えてしまうくらい礼儀正しい彼女でさえも、簡単にそう言い切ってしまう…
それほどの問題なのだと、根の深さを感じました。
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- Title: 中国の GDP は6年前にすでに日本を抜いていた?
- Published: 2012年2月11日
- Category: 思いごと
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