ブルーノ・ムナーリのことば

ブルーノ・ムナーリ

ブルーノ・ムナーリ

1907年10月24日 – 1998年9月30日

イタリアの美術家・グラフィックデザイナー・プロダクトデザイナー・教育者・研究家・絵本作家 (ムナーリには多くの顔がありその全体像は掴みにくい)

彼の言葉は実にシンプルで、はかなさの中に人間味を感じます。そこには、彼の作品の数々と同じように、強いメッセージが込められているのです。下記の本は、ムナーリ自らが言葉を選んで再編集し、1992年に出版された、ムナーリ特選短文集です。

 

ブルーノ・ムナーリのことば

ムナーリのことば - ブルーノ・ムナーリ 著 –

誰かが
これなら僕だってつくれるよ
というなら
それは
僕だって真似してつくれるよ
という意味だ
でなければ
もうとっくにつくっているはずだもの

シンプルにまとめるのはよりむつかしいこと

複雑にするのは簡単だが、シンプルにまとめるのはむつかしい。

複雑にするには、色とか、形とか、動きとか、飾りとか、人とか、ものにありふれた環境、お好みのものをどんどん加えてゆけばいい。複雑にするのは誰にでもできる。でも、シンプルにまとめることができる人は、ごくわずかしかいない。

イタリアの有名なジャーナリスト、ピエトロ・アンジェラも「簡素化することは、本当にむつかしいものだ」と言っている。取り除くには、何を取り除くか知らなければならない。彫刻家が、石の塊から作るべき彫刻に必要のない部分だけをノミでそぎ落としてゆくように。論理的には、どんな石の塊も、その中に美しい彫刻を秘めている。でも、それを掘り起こしてゆくときに、彫刻を痛めないように、どこで取り除きを止めたらよいものなのか。

加える代わりに、そぎ落としてゆくことは、設計図や絵画の… 省略

そのようなそぎ落としの作業を経て、シンプルに表現されたものが現れると、シンプルにまとめた時点で、あまりにもすべてが単純明快なものだから、それほど重要なものには見えないようで、多くの人が「これなら、僕だってつくれるよ」と言う。

本当のところ、それは「こんなにシンプルなものなら、僕だって真似してつくれるよ」という意味だ。そうでなければ、もうとっくにつくっているはずだもの。

簡素化は、知性の証である。中国の賢人は言ったものだ。「二言三言で言えないことは、どんなにたくさんの言葉を連ねても言えない」と。

パソコンの普及にともない、誰もがデザインを身近に感じられるようになった今、ムナーリの言葉は、より強いメッセージとなって、僕たち (クリエイター) の心に響いてきます。

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